三月とカフェラテ

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チヒロ(かもめと街) 2024.03.31
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「これはきっと、前世で大切な誰かと生き別れになったに違いない」

誰かとの別れを前にすると、無性に苦しくなって眠れなくなったり、必要以上に悲しくなる性質が自分にはある。占いとかスピリチュアル的なものをあまり信じていないわりに、別れに対して極度に不安がるフシがあるのは、前世での宿命だと勝手に信じ込んでいた。

当たり前となっていた景色が変わることにいつも怯えている。それはほんとうに小さなことで、たとえば職場の誰かが退職するとか、ある空間を毎日同じように構成していた人がその場から去ることがとてもこわい。

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