来年もミモザを
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かもめと街
2026.03.15
読者限定
蔵前神社の桜はもう散っていて、ミモザも見ごろを過ぎていた。この数日せわしなく過ごしていたこともあって、「明日見に行こ」を繰り返した結果、どちらも満開になった頃合いを逃してしまった。
境内の裏手にある植え込みで突然女性に声をかけられた。
「これはさざんかかしら?」
「椿か、さざんか、どっちでしょうね」
冬から春にかけて、街のあちこちで椿が咲いている。誰かに教えてもらったのか、自分で調べたか忘れてしまったけれど、椿とさざんかは似ていて、見分けがつきにくいらしい。
「花が終わるときにポトッと一輪丸ごと落ちるのが椿で、花びら一枚一枚ぱらぱらとおちるのがさざんか」