台場で踊る

今回は散歩エッセイ。梅雨入り前の話ですが、まあ聞いてください
かもめと街 2026.09.13
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暑くなるまであと1カ月ぐらい。わたしは焦っている。6月の中旬ぐらいから気温がぐんと上がり、散歩なんてできなくなる。それなのに、この気持ちの良い気温の間、制作が思うようにいかず部屋にこもっていた。散歩にちょうどいい気候の間はできるだけ外へ出たい。

そうだ。インスタで流れてきた日本科学未来館へ行ってみよう。頑張れば歩いて2時間半位で行けるっぽい。休日に満員電車に乗りたくない。月島の辺りからいくつか橋を渡ってお台場に向かうのは特に楽しそう。レインボーブリッジも歩いて渡りたい。

そう思って外へ出たものの、気持ちよく歩ける季節はすでに終わっていたことに気づいた。10分でじわりと汗がにじみ、日差しがギラリと肌を刺している。サングラスをかけてこなかったことを後悔する。

現在地からのアクセスを調べると、土日だけ都営新宿線の森下駅から台場に向かうバスが運行されていた。それもなんと日本科学未来館行き!少し前にバス停に着いたらすでに人が並んでいる。みんな科学未来館へ行くのだろうか。

森下駅のバス停のそばに和菓子屋があった。ショーケースの脇にベンチがあり、店の人と常連さんらしき家族がおしゃべりをしている。幅の狭い歩道なので、バス待ちの列とベンチの距離は近く、さながら小劇場の演劇を観ているかのようである。まだこんな在りし日の下町みたいな風景、あるんだ。浅草にはたぶん、もうない。

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